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- 香港の会計監査
法定義務
香港会社法では、香港に設立登記された有限会社は全て株式上場している公開企業または非公開企業に関わらず、香港登録の会計士による会計監査を毎年受けることを義務付けられております。監査完了後、取締役は、毎年一回の定時株主総会にて、監査済み財務諸表および報告書を株主へ提出および承認を受ける必要がございます。
香港での財務報告制度
香港会計基準は2005年1月1日以降、国際会計基準へ全て対応しており、香港の有限会社はその香港会計基準に準拠して財務報告書を作成することが定められております。
監査済み財務諸表および報告書の内容
- ● 監査報告書
- ● 取締役報告書
- ● 会計注記
- ● 貸借対照表
- ● 損益計算書
- ● キャッシュ・フロー計算書
- ● 株主持分計算書
- ● *連結財務諸表(子会社を持つ場合)
財務諸表に関する主な規定事項
- ● 開示項目(監査人報酬、借入金明細、支払利息等)
- ● 最終的(実質的な)親会社
- ● 取締役報酬
- ● 貸借対照表報告部分に取締役署名
監査が必要な法人格
| 有限会社 | 無限会社 | 支店 | 駐在員事務所 |
| 毎年必要 | 50万香港ドル以下の年間売上高の場合免除 | 不要 | 不要 |
会計決算期の決定
各会社任意の月に決算期を設定可能です。香港の日系企業は主に親会社と同一期とするか、香港の監査作業時間を考慮して、2~3ヶ月前に設定するところが多く見受けられます。また、中国に子会社等ある場合は、中国での法定会計決算期に合わせて、12月末と設定する企業も多くあります。
会社法制定上、会計決算期の特別な指定はございませんが、同法上、下記の通り第一回株主総会開催日について定められており、その株主総会にて“監査済み財務諸表および報告書”を提出および承認を受ける必要があるため、株主総会開催日前までには、必ず会計決算期を決めて、監査人に監査してもらい、“監査済み財務諸表および報告書”を用意しておかなければなりません。
- 【法定事項】第一回株主総会開催:会社設立日から18ヶ月以内の開催が必要。
- ↓
- 株主総会では“監査済み財務諸表および報告書”の提出と承認が必要。
- ↓
- 株主総会開催までに、“監査済み財務諸表および報告書”の用意が必要。
- ↓
- 監査人に監査してもらう決算期の決定が必要。
監査にかかる時間としまして、香港では全ての有限会社に監査が必要なため、いつも監査人不足の状況です。そのため、監査人と依頼者との予定がうまく合わなかったり、日本と香港の間で確認書類やサイン書類が往復する時間等も考慮して、会計監査作業時間は1ヶ月から1.5ヶ月程度見積もっておかれることをお勧め致します。
監査費用の目安
監査費用は、主に作業時間、人員数、売上高、取引伝票量、難易度、監査種類によって見積もられます。
例:貿易取引、年間売上高100万香港ドル以下、従業員5~10人程度の場合
- 大手会計事務所:約7~10万香港ドル程度
- 中堅会計事務所:約3~5万香港ドル程度
- 小規模会計事務所:約1~2万香港ドル程度
コスト削減のためには、監査する帳簿と証憑が発生順、種類ごとに分別整理され、みやすくファイルされていることが重要です。会社の帳簿システムがしっかりしていることが肝心ですので、御社内の会計記帳体系をしっかりと設定され、担当者による管理を徹底することをお勧め致します。
監査を受ける際に必要な書類
- ● 仕訳帳
- ● 補助元帳
- ● 総勘定元帳
- ● 固定資産および固定負債台帳
- ● 売掛金元帳および年齢表
- ● 買掛金元帳および年齢表
- ● 棚卸資産台帳
- ● 支払および入金証憑
- ● 売上および仕入請求書
- ● 各種契約書(売買、賃貸、顧問等)
- ● 銀行ステイトメント
監査手続き手順
- ① 突合(証憑や帳簿等を照らし合わせ、正確性および実在性を確認、証憑突合、帳簿突合、計算突合等がある)
- ② 質問(不明点、重要な取引等の担当者および役員への問合せ)
- ③ 実査(資産等の実在性確認)
- ④ 立会(棚卸作業現場を観察)
- ⑤ 視察(現場状況確認)
- ⑥ 確認(銀行や重要な取引先へ書面確認状送付)
- ⑦ 分析的手続き(2つ以上の数値と比較)
- ⑧ 勘定分析(勘定記入および残高数値の確認)
- ⑨ 検証(上記①~⑧までの結果についての最終総合確認)
監査手続きについては、日本と同様です。小規模会計事務所の場合、監査する証憑と帳簿を会計事務所に送り、質問をメールや電話で対応する場合もあります。














